芝浦工業大学 宇宙情報解析研究室

 
 
 

1960 年代後半にはじまった X 線天文学により, 宇宙にはブラックホールや中性子星といったさまざまな高エネルギー天体が存在することが明らかになってきた. 天体から放射される X 線は地球の大気によって吸収されてしまうため,X 線観測はすざく衛星などの人工衛星を用いて行われている. しかし, 人工衛星による観測では, 宇宙線の影響などで目標天体以外からの雑音が検出器に生じてしまう. この雑音は衛星の軌道上の環境変化に左右される. 本研究では, この軌道上での雑音の変化を視覚化するために,X 線観測衛星すざくの XIS 検出器で得られたデータを用い, すざく衛星軌道上の雑音量 (バックグラウンド) を可視化するツールの開発を行った. これにより, 解析初心者の人工衛星による X 線観測の学習支援を目指して研究を行っていきました.