夜空を見ると星が輝いています。これらの星はほとんどが太陽と同じような恒星ですが、実は宇宙には、ブラックホールや中性子星、銀河団など、可視光よりも1000倍以上エネルギーの高い(波長の短い)「X線」という光を出して輝いている天体がたくさんあります。
しかし、天体から放射されるX線を観測しようとしたとき、地球上の望遠鏡では観測ができません。それは、地球は大気に守られており、宇宙の天体から発せられる電磁波は可視光と電波の一部しか地上まで到達できないからです。
そんな中、1970年代初頭に開花したX線天文学によって、ブラックホールや中性子星、銀河団、超新星残骸などがX線で明るく輝いていることが明らかになりました。
久保田研究室では、人工衛星を用いてブラックホールなどの高エネルギー天体の出すX線を観測することで、宇宙のもっとも高温、高エネルギーの姿を追求する研究をしています。
現在、宇宙X線を観測するためのX線天文衛星が世界中で打ち上げられており、久保田研究室でも
2023年9月に打ち上げられたX線天文衛星XRISMの開発チームに参加しています。
News
2024年1月MNRASに投稿したブラックホールの円盤コロナのサイズとQPO周波数に関する論文が受理されました。
簡単な解説はこちら
2023年9月7日
XRISM打ち上げ成功
2022
日本分光学会の学会誌「分光研究」の「講座」に「恒星質量のブラックホール降着円盤からのX線放射」についての解説記事を寄稿しました。
久保田2021, 分光研究, vol.7, pp170-189 (J-STAGEへのリンク)
記事ベースの輪講もしくは自習用の演習:practice.pdf(ver.20220523)